10進法が世界で無標です。何進法を持つかは大体人間の身体に関与します。
5、10、20はあるのに間の15進法が無いのは何ででしょう。
5進法は片手。10進法は両手で数えた名残です。
手でも足りなかったら足を加えるでしょうが、このとき片足だけ加えるのは不自然なので、10の次は一気に20になっています。

自然言語の数え方は大抵近隣諸国や自分の祖語の影響を受けます。
日本語は和式と中国式があります。韓国も同様で、中国式以外に、ハナ・ツル・セッという韓読みがあります。

フランス語の辟易する数え方も実はケルト民族の20進法と自文化を折衷した結果です。
80はquatre-vingtsと言いますが、これは4×20の意味です。

数え方だけでなく、どのように数を分けるかも言語によって異なります。
この辺りは意外な落とし穴になるので、言語を作る際には重要です。

数には分数文化と小数文化があります。
10を単位に10分の1、10分の1と1桁ずつずらしていくのが小数文化。
1, 0.1, 0.01, 0.001と進んでいくので小数文化といいます。
一方、半分の半分のそのまた半分というように1/2を繰り返していくのが分数文化です。

西洋は分数文化で日本は小数文化です、一般に。
だから英語にはhalfとかquarterなどといった単語があります。
これらは時計の読みにも使われるし、お金の計算にも使われます。

西洋に2の付く紙幣があるのだから日本にもあっていいじゃないか的な名目の経済政策で2千円札が出されましたよね。
あのとき「多分言語学的・文化的に見ても成功しないな」と考えていました。
倍の倍の的な発想は日本人の口には合わないんです、きっと。
双数さえない日本に2関係のものは合わないと思います。

さて、文化噺に突入しそうなのでserixに戻ります。
数の付け方は色々あるのでよく考察なさってくださいね。

serixは10進法です。8は仏huit(ユイット)をもじりました。下記の理由で子音を全部別々にする必要があったので。
zir(0) wn(1) tuu(2) cri(3) foo(4) vai(5) sik(6) zev(7) het(8) nai(9) te(10)

11からは日本語式です。
tewn(11) tetuu(12) tecri(13)...tuute(20)

100はredで、1000はcauです。100をhwnにすると1と間違えやすいのでhundredの後部を取りました。

位取りは3桁ごとに行います。
1000が1回目の位取りになります。つまりcauは1000と同時に1回目の位取りも表します。

例:2000(tuucau) 20,000(tuutecau) 200,000(tuuredcau)

million以降は「n回目の位取りにおける数字nの語頭子音+ion」で表します。ionはmillionから取ってます。
この公式じゃ分かりにくいので説明します。

1,000,000(百万)は千の位に次ぐ2回目の位取りです。
「2回目の位取りにおける数字2の語頭子音」とは、要は「2の語頭子音」のことです。
2はtuuで、その語頭子音はtです。したがって、tにionを足してtionにします。これが百万です。

例:1,000,000(tion) 2,000,000(tuution)

billionは3回目の位取りなので3(cri)の語頭子音cを使い、cionとします。cionで10億です。
こうしていけば9回目の位取りまで機械的に作れます。hion、nionとか、凄い数ですね……。

因みに数は基数も序数も形容詞です。なので後置します。
基数はそのまま使って良いですが、序数は数の終わりに-(i)cを付けます。
例:myn foo(4人の男)、ypl cric(3個目のリンゴ)、myn sikic(6番目の男)

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