比較



一般に名詞や形容詞を変化させて比較を作る方法と、接続詞や前置詞自体に比較の意味を持たせて対象を比べる方法があります。
つまり、比較の意味をどの品詞に負わせるかがポイントです。
比較を統語で表す言語というのは知りません。統語で表すほど頻繁な構文ではないからでしょう。

serixでは形容詞は比較級や最上級を持ちません。
ラテン系の比較も英語の比較も皆さん飽きていることでしょう。
なのでちょっと頭をひねってみます。

優等はmoa、劣等はles。最上級の優等はmost、劣等はlist。
英語と違うのは同等級があることで、同等はazです。
で、serixはこれらが全て「等位接続詞」です。前置詞でもなく、moreのような形容詞・副詞でもありません。

等位接続詞なので比較対象Aと比較対象Bの間に入ります。
例:mi moa do et tool(私は君より高い)*et(be動詞<est。アルカと同じなのは偶々)、tool(tall)

ま、若干アルカっぽいですが、最上級まで接続詞になっているところは違います。ここがミソです。
最上級はふつうi'm the tallest in my classのように使います。
比較対象が前置詞句で表されています。

でもserixのmostは等位接続詞なので、比較対象のclassは前置詞句になりません。
この点でアルカとも異なります。
例:mi most clas et tool(私はクラスで一番高い)*clas(class)

そもそも比較級と最上級がどちらも比較の項で説明されるのに、比較級と最上級で構文が変わる英語やアルカはバランスが悪いです。
serixのほうが整合性があります。

因みに英語受験で有名なThis lake is deepest hereについて。
まず、「ここ」「あそこ」はhia,qeaです。この文、主語は実は「ここ」になります。
英語ではhereは副詞なので主語になれませんが、hiaは名詞です。
また、最上なのは「ここ」であって、「ここ」と比べられているのは「この湖」自身です。
したがって主語が「ここ」で、比較対象が「この湖」になります。
例:hia most leikin si et diip(この湖はここが一番深い)*leik(lake)、diip(deep)

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