人工言語の起こり
当サイトのタイトルは「新生人工言語論」であるが、「新生・人工言語論」ではなく、「新生人工言語・論」である。
人工言語は言語学の対象ではない。ゆえに「人工言語論」は存在しない。存在しないものに新生を冠することはできない。
したがって「新生人工言語・論」が正しい。
では「新生人工言語」とは何か。何が旧来の人工言語に比べて新しいのか。
その前に人工言語の起こりについて軽く触れる。
人工言語の発端をデカルトやライプニッツだとすると、人工言語は17世紀ごろ生まれたことになる。
その後、19世紀にザメンホフがエスペラントを作ったことがひとつの里程標となっている。
ライプニッツらは主に先験語というアプリオリな言語を目指していた。
人間の論理は共通だという前提を基盤として作られた言語である。
万物をカテゴリーごとに分類し、学名を付けるかのように規則的に命名していく。
一方、ザメンホフは後験語というアポステリオリな言語を作った。それがエスペラントである。
エスペラントの単語は西洋語、とりわけラテン語を基にしている。
文法も西洋語が基盤にあるが、煩雑な格変化や屈折はなくなっている。大雑把に言えば簡略化した英仏語である。
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