関係代名詞



アルカの関係詞は格に非常に細かいです。
接続詞にせよ格詞にせよ関係詞にせよ、アルカは格を理解したら急に文の全てが明るくなる言語です。
英語の関係詞が分からないと、絶対アルカの関係詞は分からないはずです。
その反動で、serixでは関係詞を一切排除してみましょう。

西洋語では関係詞は「風呂上りのビール」くらい当然なものになっていますが、中国語などにはありません。
関係詞というのは一般にこういうものです。
「修飾節(関係詞節)と被修飾語(先行詞)の格関係を表す」

たとえばi saw a girl who likes cats。
「猫が好き」という修飾節は「少女」という被修飾語にかかっています。
そして関係詞whoは先行詞の「少女」が関係詞の「猫が好き」の主格であることを表しています。
このように、関係詞は被修飾語が修飾節内で持つ格を示す品詞です。

さてここで疑問ですが、そもそも格関係を表示するなんてこと、ふつうの修飾では行いませんよね。
a big guyだって修飾です。でも格なんて持ってません。こんな修飾にまで一々格を持つのはアルカくらいでしょう。

別に修飾の格を表す必要などないのです。じゃあserixはそうしましょう。
格を表さないということは、関係詞はいらないということになります。
じゃあ関係詞文はどうやって表すのか。

中国語のように「修飾節+的+後行詞(先行詞の逆という意味で)」という文法をそのまま盗用するのは面白くないです。
多分、この手法はご存知な方もいらっしゃると思うので。

serixは英語とも中国語とも日本語とも違うシステムを取ります。
被修飾語マーカーの-(i)nを覚えておいででしょうか。
「これって何で修飾語マーカーにしないんだよ」と思われたことでしょう。
確かに所有についてはkytin miよりkyt minとでもしたほうが簡単そうです。
実は、このときのために被修飾語マーカーにしておきました。

serixでは「先行詞-(i)n+関係詞節」つまり「被修飾語-(i)n+修飾語」で英語の関係詞文を表現します。
したがって、私が好きな猫=the cat i like=kytin mi laikとなります。
他の例:i saw a girl who likes cats=mi sii gaalin laik kyt
*sii(see)、gaal(girl)。inはgaalが被修飾語であることを示すマーカー。

次は難易度の高い文です。
Do you know that boy whose father is a teacher?=do nou boin la faaqa et tiitxa?
*nou(know)、boi(boy)、faaqa(father)、tiitxa(teacher)
解説
疑問文は?を付けるだけなので、構文は平叙文と同じ。
boinはboiに被修飾マーカーを足したもので、laと"faaqa et tiitxa"節という2つの修飾を一手に受ける。

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