serixを使った訳例
"Alice's Adventures in Wonderland" CHAPTER I: DOWN THE RABBIT-HOLE
『不思議の国のアリス』の冒頭より。
[English]
Alice was beginning to get very tired of sitting by her sister on the bank and of having nothing to do:
once or twice she had peeped into the book her sister was reading,
but it had no pictures or conversations in it,
"and what is the use of a book," thought Alice, "without pictures or conversations?"
[serix]
ylis be ip taia wm bau xe sit nia sista at sloup an hyv noenin du wm.
wntaim oa tuutaim, xe piip bukin sista riid ip bwt si hyv no piktxa oa took.
"na paaposin buk et hwt?," cink ylis, "noiq piktxa oa took?"
注
be<become ip<keep(継続の副詞) nia<near sloup<slope(bankは多義語なので斜面や坂や土手はこちらを使う)
noen=no+en=nothing 数+taim(回数) piip<peep piktxa<picture took<talk&conversation
paapos<purpose noiq=no+iq
ついでにアルカと対照してみますか。
私が作ったからserixはアルカっぽいと言われると心外ですので。
[arka]
alis at-is ind tin man vek kont skin-in or atn eta ka hya.
lu ziin-a ras ko az ta on lei eta ixt-is tal tu iv-e xak/xook.
alis os-a "kato lei alxa et xeks ek xak/xook na"
うーん、構文も語法もserixや英語と違いますね。
アルカのほうがserixと違って語法が確立しているので、少なくとも私には書きやすい。
アリスのスペリングが3様なのは面白い。また、キャラがアルカだと変わるのも興味深い。
原文では「絵や吹き出しのない本なんて何の役に立つのかしら」的なことを言っています。
アルカだと「そもそも絵や会話がないと本って無意味よね」という感じで、ハッキリ「無意味」と言っています。
バッサリ切っているように見えますが、常に言いたいことを言うわけではありません。
この場合、「何の役にも立たない」と思いながら「何の役に立つのかしら?」と言うのは、アルカだとむしろ嫌味になります。
「無意味である」と言うほうが批判を直球で投げているため、受け入れられます。
その辺の文化の違いを考慮しないで直訳すると、冒頭で「アリスって意地悪な子」というイメージを与えてしまう。
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