・A.I.氏、新乙語の発表へ

アルカのフォントitonhacを作成したA.I.氏が、自身のアプリオリ人工言語新乙語を公開。
動詞周りの文法は制アルカを参考にしたという。

言語論を踏まえた上で人工言語を作る作者がまた新たに出たという、僕にとってうれしいニュースとなりました。
こうして期待の新星が生まれることで、徐々に既存の「人工言語=エスペラント」という常識を覆せるようになるのでしょう。
エスペラントの独裁政権は未来永劫続くものではなし。歴史は徐々に彼らが動かしているのかもしれませんね。

・プロトタイプ制アルカの仕様が明らかに

@ウィキにてプロトタイプ制アルカの仕様が明らかにされました。
例によって、煩雑かつ冗長で難解なレポート風のセレンの文献を解読し、まとめたものです。

今回は特に脱帽の出来です。
プロトタイプの資料は少なく、zipファイルの中に埋もれています。
発掘するだけでも大変面倒ですし、その情報を人に読みやすく整理するのはなおさらです。
実際、作者のはずの僕があれを見て実に7年ぶりにプロトタイプを思い出しました。自己資料は読む気もしませんでしたからw

インデックス語や複雑なn対など、プロトタイプは17世紀のアプリオリを彷彿させる造りのようです。
たいていの言語屋が思いつくネタはプロトタイプで試されているのではないかと思ってしまいました。
しかし、その後7年以上の実用研究を経て、17世紀に考えられた人類の英知がことごとく使えず、自然言語の優位性ばかりが立証され、新アルカに落ち着いたわけです。

これを不遇と見るか人工言語の進化と見るか。
僕は後者でありたいですね。
人工言語が陥りがちな過合理を、僕らは二度と犯さないで済むのですから。