言語は文化や風土から影響を受けます。
例えば、日本語は日本という風土から影響を受けています。

日本人は農耕民族だから米と稲を区別します。
日本は長幼文化を持つから兄と弟を区別します。
でも英語では米も稲もriceだし、兄も弟もbrotherです。

このように、言語と文化風土は不可分です。
人工言語も同様です。文化を設定しなければ話者がそれぞれの文化を言語に適応するでしょう。
例えばエスペラントは作者がヨーロッパ人なので、当然のように兄と弟は区別しません。
この時点で国際語エスペラントとして欠陥があり、延々と非難され続けています。

エスペラントは固有の文化を持っていません。
当時は人工言語に文化を設定しようという考えがなかったからです。
文化を設定しないので、何となく作者の文化であるヨーロッパの文化が染み付きました。
文化を設定しなければ、任意の自然文化が自動的に設定されるということです。

アルカの場合、文化を設定しています。
設定するのは自然文化でもいいのですが、アルカの場合、人工文化を持っています。
人工文化はアポステリオリなものとアプリオリなものがありますが、アルカは後者です。

従って、アルカはアプリオリな言語とアプリオリな文化風土を持った言語といえます。
何もかもゼロから作るタイプの言語です。
単語の語法ひとつ決めるにも文化風土と照らし合わせなければなりません。
また、言語の土台となる文化風土を決めるには、「世界の作り方」を知っていなければならず、百科事典のような知識量を必要とします。
アルカのような言語は手数が最もかかるタイプで、その手間から言って、人工言語の究極の形です。

アルカは2008年現在、主に私の周りでのみ使用されています。
ネット上の知人および、現実世界での友人らが使用者です。
使用者の温度差は大きく、文字がかろうじて読める人から、自分で文章を書いたりすることができる人まで、幅広いです。

使用者の数は、オンラインでは正確に測りづらいのですが、約4,5人ほどでしょうか。
ROMの人で何気にできる人がいるかもしれず、実数は分かりません。
現実世界のほうだと、30〜40人ほどです。

合わせると40人くらいなので、私の小学校のころのクラスを思い出します。
ただ、実際頻繁にやり取りをしているのは4,5人です。