形副詞は形容詞と副詞の混成である。
両者とも語形が同じなので、こう呼ばれる。

形容詞


形容詞は名詞の後ろに来る。
ket lisで「小さい猫」。

副詞


副詞は「se+形容詞」で作る。seは格詞のひとつ。
「小さい」がlisなら、「小さく」はse lis。
副詞は通常「主語+動詞+目的語」の後に置くが、そこでないといけないということはない。

an badat elen se vien. 私は机を強く叩いた。

se vienで「強く」。
vienだけだと「強い」。

なお、seは母音で始まる単語の前ではs'になる。
an vast tas s'aluut(絶対試験に合格する)

純副詞


上ではs'aluutと述べたが、実はaluutはseがなくとも副詞になる。
aluutは「必ず」という確率の副詞だが、意味的に副詞であることは明らかなので、わざわざseを付けない。

こういう副詞専門の単語を純副詞といい、確率のほかにkalma(しばしば)のような頻度を表すものも純副詞になる。
純副詞は動詞の直前か直後に置かれる。aluutやkalmaは直前である。

なお、程度を表すtinka(非常に)などは意味的には副詞でしかありえないものの、純副詞にはならない。
純副詞かどうかは辞書を確認されたし。

法副詞


英語の助動詞にあたるもので、可能や希望などを表す。
可能はsen、希望はlaxといい、axt senで「書ける」、axt laxで「書きたい」を意味する。

senやlaxは動詞の直後に来てseを伴わないので、純副詞である。
言語学的には「法」を表すため、純副詞の中でも特に法副詞と呼んでいる。

・よく使う法副詞

lax 〜したい 希望
van 〜しよう 意思
sen 〜できる 可能
vil 〜できない 不可能
das 〜したらどうですか 提案
fal 〜すべき 義務
flen 〜してもよい 許可
xiit 〜しましょう 勧誘

同じ位置に来ても、未来時制のsilや受身を作るyuは「法」ではないので、法副詞には含めない。

・余禄
前置形副詞命令も参照のこと。