アクサン体系は無限にあるように感じられるが、煮詰めるとむしろ少ないようだ。
日本語とラテン語とアルカなど、どれも関係ないが、すべて似ている。

文法では、SOVならANを持つなど、ひとつ決まるとあとは雪崩式に決まることが多い。
結果、比較言語学的に無関係な言語間でよく似た文法になる。
恐らくアクサンも同じ。人間は規則だったものを好むので、ひとつ決まれば雪崩式に決まっていき、結果的にいくつかのアクサンパターンに収まる。

さらにいえば将棋にも似ている。駒の動かし方は初心者には無限に見えるが、煮詰めると定石ができてきて、一定の動かし方が出てくる。
チェスも同じ。オープニングでd4のポーンに対してd5ときたらクイーンズギャンビットだから、そこからインディアン防御に切り替わるのは不自然。
ひとつ流れができると、定石どおりに動く。恐らくアクサンも同じ。

だから一見関係ない幻日でも、流れが同じになってしまえばかなりの割合で同じになる。
逆に、東京弁と大阪弁はしばしばアクサンが鏡像になることがある。橋と箸が逆になるとか。(自信ないw 合ってるかな?)
同じ日本語でも、東京弁が東に流れる川だとすると、鏡像関係にある大阪弁は西に流れていくことになる。だから、同じ言語なのにまったくぶつからない。
もっとも、大阪弁と東京弁で同じアクサンになるものも多いだろうけど。
そういうわけで、全然関係ないラテン語に似るということが起こる。むろんアルカとも。

そう強く思ったのは、フルミネアのアクサン体系を聞いてから。
北欧出身でリディアと同じでないという時点でスウェーデンかノルウェーになると思うが、どちらも日本語ともラテン語とも異なっている。
でも、彼女が作ったアルカのアクサン体系は日本語とラテン語に似ている。

もうひとつの理由が、日本人でないリディアとメルが母語でないアクサン体系でアルカを話していたこと。
もっとも、初期は母語に影響されていたが。
だから、比較言語学的な近さがなくてもアクサン体系が似るというのはあるのだなと思った。

もうひとつ傍証を挙げると、セレンが作った制アルカのアクサン体系はフィンランド語と同じで、日本語と異なる。
逆にフルミネアが作ったのが北欧語と違って日本語と同じというのが面白い。比較言語学的な近さがなくてもアクサン体系が似ることはありえるという証拠だ。