もし世の中に10個の考え方があるとしたら、自分が主張することで、9人の敵と1人の味方を作ることになる。
主張するということは、むしろ敵を多く作る行為なのではないか。

物の本には、「賢人は敵を作らない」と書いてある。また、主張を押し付けるような書き方は読み手を不快にするとある。
では、受けの良いものを目指して主張をしないとどうなるのか考えた。それは恐らくリファレンスなのだ。
読み物というのはある程度読者と筆者の対話という意味があるのだが、リファレンスにはそれがない。タウンページを見るとき、私たちは編集者に思いを馳せない。

もし新生人工言語論がリファレンスだったら、もっと読者はいただろう。ただ便利で不快でないリファレンスになるからだ。
しかし、Kakisさん、魚楠さん、niasさんといった人々に会えただろうか?
否。彼らが私の突飛な主張に同意しているとはまったく思えないが、意見を交わすことで近づいたことは事実だ。