勝ち組負け組みという言葉がここ数年はやっている。一億総中流が崩れたからだろう。
人は他人と比して勝ち負けを決めることが多い。
私も10代の後半から20代なかばまでそう考えていたが、あるときそれが間違っていることに気付いた。
本当の敵は自分なのだ。

他人と比べると年収や地位や見た目など、色んなことで争うことになるが、争った結果勝ったとしても自分とて無傷ではいられない。
地位は得たが信用は失ったとか、健康を失ったとか。争いは不毛だということが分かる。

結局人間は「幸せ」で「苦痛がない」状態なら満足する。
他人と比べるのでなく、自分の中でこの2点を満たすことが重要だ。
しいていえばこの2点を満たせるかが自分に対する勝ち負けになるだろう。
他人と比較して相対的に勝つより、自分自身に打ち克つほうが重要だ。

幸せになるひとつのコツは、悩みすぎないことだ。
キルケゴールは何も考えないアッパラパーな人間を批判した。それには賛同できる。
だが、悩みすぎるのもよくないと思う。苦しいだけだ。

ある程度悩んだら落しどころをつけ、それをソリューションとする。
パーフェクトなソリューションは求めない。そんなもの存在しないから。
ソリューションができたら実行する。悩む人は悩むだけで実行しない人が多い。

ところで、私が社会問題を考えるのは、明らかに幸せから遠ざかっている。
悩んでどうにかなるものではないし、苛立つだけだからだ。
私のような考える人は、ある程度アッパラパーになったほうが良いようだ。

まとめると――
・考えすぎるな
・どうにもならないことは考えるな
――ということになろうか。