価値観には利益の絡むものと絡まないものがある。

前者は性別や世代など、環境によってほぼ決まる。
今まで自分の価値観がパラダイムによって決まるなどと信じていなかったが、世代について調べるうち、利益の絡む価値観はパラダイムによって決まると気付いた。

ミロク革命は理想社会を描いたものだが、どうも自分の価値観にとっての理想のようだ。
自分からすれば完全な理想郷で、この価値観に合わない連中はどうせDQNかなんかだろうと思って切り捨てていた。
ところが案外識者でも賛同しなかったりするので、おかしいなぁと思っていた。

世代や社会について調べていくうちに、正しいと思える意見を書いている人間がおおよそ同年代と知った。
もしかして同じような環境にあって利益が自分と一致しているので同じ価値観を持っているだけではないかと思った。

恐らくそうなのだ。自分が思っている以上に人の価値観は多様なようだ。
ミロク革命をして主に笑うのはロスジェネと、今後のゆとり氷河期だけではないの？
そう考えるとミロク革命の絶対性も怪しくなり、なんだか虚しくなってくるね。


一方、利益の絡まない価値観も人は持っている。
その好例がまさにこのサイトで、人工言語だろう。

こんなもの一円の得にもならないのだから、本気で純粋で興味があるという人間以外来ない。
利益度外視、完全趣味。商用性が絡まない、筆者の大好きな世界。

で、ここに来ている人たちの年齢の幅の広いこと広いこと。
哲学の道に共感するのは恐らく同じような環境にいる人間で「前者の価値観」だが、人工言語に共感するのは「後者の価値観」だ。
後者の価値観だからこそ、その証拠に参加者の幅が広い。


さて、2つを見比べて思うのは、利益の価値観は浅ましいということだ。
結局自分が得になるようにしたいというだけで、正義もクソもないからな。
ところが自分のように、それが世代を越えた絶対の正義だと思っている人間もいるわけで、ややこしい。

また、結託が強固なのも前者。後者はあくまで余暇的な価値観だから、前者に優先されることはない。
浅ましい価値観が集まることで革命やクーデターが起きる。それが人間社会だ。
本来後者的な価値観を圧倒的に好むタイプなので、価値観を分析することで、できれば後者だけ考えて生きたいなと思うようになった。