外貨を稼いだほうが国力増強になるのではというコメントがあったので補足。


外貨を稼いでも一般国民の生活に還元されないから問題なのです。
経営者が儲けても、20代の正社員や非正規の給料は上がらない。
経営者サイドがますます儲けるだけで、その利益が労働者に回らない。特に末端の製造者には。

05〜08を空前絶後の好景気と言っていたが、皆ピンと来なかった。
それは労働者に還元されていないから。
それでGDPが上がっても国民の生活はよくならない。

今はまだいい。内需がそれなりにあるから。
じゃあ例えばトヨタで考えてみようか。30年経ったらどうなる。

40代の人間が70代になり、購買層でなくなる。今20代の人間が50代になる。
ところが今の若者は既に車に関心がない。それに今後のゆとり氷河期に直面するので、財布の紐が固いまま大人になる。
車なんていらないよ世代が4〜50代になったら日本の車は終わりですよ。その下の年代は超少子化でマーケットにならないし。

となると、30年後は今より中国人に車売ってるんじゃないでしょうかね。
そうしたらますます車は内需型でなくなっていくから、トヨタとしては自分達以外の日本人の財布なんかどうでもよくなる。
そこでますます人をこき使い、東南アジアにアウトソースか移民受け入れをし、ますます日本人から雇用を奪い、労働環境も悪くしていくわけです。

もし日本企業が内需型なら、あまりにも行き過ぎた賃金抑制や雇用消滅は自分の首を絞めることになる。
が、輸出だと自分の首が絞まらない。末端がどんどん死んでも安く製造できればOKということになる。

その状態で仮にトヨタが売れに売れて「GDPも外貨も稼ぎました!」となったとしても、喜ぶのは上の連中のみ。
最低でも「外貨稼ぎました!派遣の待遇をよくします」とか「日本人の雇用を増やします!」となれば意味がある。
が、その逆を地で行っているし、ますますアウトソースは今後広がっていく。

政府はアウトソースに税金をかけたり量を制限し、日本人の雇用を守る必要がある。
一部の人間が笑うために安い中国人を使っている場合ではない。
「そうしないと潰れるので仕方なくアウトソース」というケースでさえ、長期的に見れば日本経済を悪化させているので規制すべきだ。

そういう法案がどうしてバンバン出て行かないかというと、今現在困っている人間がワープアでしかないから。
そして法を作ってる連中が自分の代だけ逃げ切れればいいと思っているから。
政府は財界と票田に尻尾を振るのに精一杯。クーデターやテロを起こす気力もないプアの大人しい自殺を、自分の天寿が来るまで祈るのみ。

この国はすべて沈没船日本丸に乗ってるってことですよ。
一番下、甲板に這いつくばってるワープアたちが最初に沈むが、誰も助けない。

でも、次は中産階級に行くよ。浸水するよ?
そうなったらようやっと革命が起こる。今労働問題を気にしない連中も口を揃えて革命を詠う。
政府はそれが怖い。中産階級にまで水が行けば、流石に暴動が起きることを歴史が証明しているから。
フランス然り、ナチスドイツ然り。あのときもだんだん沈んでいき、中産階級に行ったときにドン!だったよね。

マストにしがみついてるジジイは自分の寿命が来るまで革命が起きなきゃいいと思ってる。
そんな空転の政治だからますます国民、特に煽りを食らっている若者はアパシーを抱く。

そういう意味ではサイレントテロは結構正解なのだ。
既に浸水している人間の立場になってみよう。自分が窒息する前に中産階級を引きずり込み、問題意識を持たせて革命を起こしたいのだ。生き残る道がほかにないから。
でも中産階級を引っ張るといっても銃も規制されている国ではテロを行うのも厳しいので、非暴力的にわざと景気の悪くなることをする。
もっと景気が悪くなれば革命が起きるかもと期待している。サイテロをする人間はもう社会に期待しないと書いているが、本音を言えば、希望があれば彼らだって本当は掴みたいのだ。

自分は中産階級といっていいと思うけど、元はといえば仕事とアルカを両立できない日本の環境が嫌で労働問題を考え始めた。
親父は一千万以上の借金を作って死にやがった。家には財産なんて何もないし、弟も逃げた。
その上アルカも背負っているので、労働環境は気になる。でも、ずっと考えていくうちに本来の目的を忘れて思考するようになった。

末端にとってはこの世界恐慌は仕事がなくて不遇かもしれないが、みんなが問題意識を持つのに一歩近付くきっかけになったという点では好転だ。
自分はミロク革命の信奉者なので、現在の資本主義が潰れて新たなアルバザード的な社会に近付けばいいと思っているため、この世界恐慌をポジティブに捉えている。
恐慌が悪化すれば一般人もアラフォーでさえもサイテロと同じような暮らしを余儀なくされるが、サイテロの心得はほとんどアルティス教の清貧の心得に等しい。

リディアが「こうすべき、そして未来はこうなる」と言ってきたものが現実化するだろう。
俺は一人で、ないしKakisさんたちと一緒に、自分たちだけ昔から未来がこうなることをアルバシェルトで知っていたと思える日が来るだろう。
人工言語だけでなく人工文化でも未来を行っていたオーパーツなんだなということにしたいと思っている。