●saria(神々の休息。meltia 1,009,824〜1,030,031)

1,009,824 エルトはヒュートを本拠地としてアルカットに住み、サールはヴェマを本拠地としてインサールに住んだ。ユーマの一族は既にアルカット中に拡散していた。神の一族は少人数だがかつては農耕や牧畜をしない狩猟採集生活だったため、何万年も生きていくには広大な土地が必要だった。しかしレスティルに住んでからは農耕と牧畜を覚えたため、非常に限られたスペースで満足に生きることができた
1,009,928 ルカリア、現ヒュートに住むルカリア人は上等な飛竜を飼いならしており、飛竜を用いた交易をしていた。種類の豊富なユーマの一族の商品に興味を惹かれた神々は、ルカリア人に供物を捧げるよう要求した。これに困ったルカリア人はすぐに態度を決められないと時間を引きのばしてきた。神々は無傷で商品を得たかったため、ルカリア人に4年間の猶予を与えた
1,009,932年夏 ルカリア人は供物を捧げることを拒否。温厚なコノーテはあくまで交渉ルートで話を運ぼうとした。しかしプライドの高いクレーヴェルはかつて少女ユーマに逆らわれたことを根に持っており、神を愚弄したとしてユーマの遠い子孫であるルカリア人の外交官を見せしめに処刑
同秋 ルカリアはレスティルと同盟を結び、エルトとの交易を拒絶。攻撃を受ければエルトに報復すると宣言。まだユーマの一族の力が多少は強い時代であるため、神々もおいそれと手を出せない状況であった。エルトは無傷でいたいと思っていたため、供物でなく交易で構わないという旨を伝えた
同冬 冬のヒュートは不毛で、たびたび食糧難に襲われる。交易品への需要が高まり、ルカリア・レスティルとの交易が始まる。代わりに神々は有事の際の軍事力となることを約束。こうしてルカリア・レスティル人は傭兵として神の加護を得、周辺諸国に対する軍事力を強めていく
ルカリア・レスティル語は既にSVO語順になっており、語彙もフィルヴェーユと異なったものがある。そのため職業翻訳家が台頭し、貿易商人となった
1,009,933 エルトの話を知り、ヴェマでもサールがユーマの一族と交易を開始する
交易の都合で人里と神の町の間に交易者たちの村ができていく。飛竜で交易をしていたルカリアは、飛竜の休憩ポイントとなる山間部ごとに点的に栄えていった。ヴェマは森林地帯なため、サールの本拠地の周辺で交易者の村ができた
1,010,000年代 メルティア101万年代は特に大きな争いもなく、ユーマの一族の寿命もまだ現在よりはずっと長く、緩やかに時が流れていた。このころに起こった大きな変化は、交易者の村で神々とユーマの一族の混血児が生まれたことである。このころはユーマの一族は神性をかなり失っていたため、神とユーマの一族の差はartemより明瞭になっていた。その状況で生まれた半神半人の混血児は、神々よりは脆いがユーマの一族よりは強いという性質を持っていた。神々は彼らを完全な神の子として認めることはなかった。つまり、ティクノの息子のアルデスのような存在とは認めなかった。逆にユーマの一族も混血児をユーマの一族と認めることがなかった。明らかに神ともユーマの一族とも性質が異なるためである。このようにして生まれた混血児はlozet(亜神)と呼ばれ、交易者の村で暮らした
1,020,000年代 サリア後半は、ロゼットの時代である。ロゼットは神がユーマの一族と交わることで増え、またロゼット同士が結ばれることでも増えた。彼らは徐々に交易者の村から出て、ルカリアやレスティル、カルセールやメディアンに散っていった。彼らは神ほど強力ではないがユーマの一族よりは強力なため、半分神な存在としてユーマの一族に畏怖され、逆に神々からは自分たちに親和性のある扱いやすい兵とみなされた。この考え方が後のラヴァスでロゼットが主な戦死者となった理由である
個々のロゼットはユーマの一族より強かったが、数が多くなかったため、ユーマの一族を追い出すほどの力は持っていなかった。ところが2万年かけて徐々に数を増やしたため、15,000年を過ぎたころから徐々に勢力を強め、よりよい土地を求めてユーマの一族と争うようになった。ユーマの一族は住みよい土地を奪われ、山間部や森の奥深くへ追いやられた。この結果、森を切り開いたりトンネルを作ったり、いちいち飛ばなくてもいいように橋を架けたりといった建設・開拓技術を洗練させていった。なお、ロゼットとは常に険悪だったわけではない。ロゼットにも村や部族がたくさんあるため、一部のロゼットとは交易を行っていた。また、同盟を組んで互いに別のロゼットの集落と戦うようなこともあった
1,029,892 メディアン・スカルディア国境で銅山の採掘権を巡ってエルト側のロゼットとサール側のロゼットが衝突
1,029,893 両陣営の小競り合いはこれまでにたびたび起きてきたが、いずれもローカルな争いで終始していた。しかしサール勢がスカルディア国外務大臣を暗殺したことで銅山問題は混迷化し、スカルディアとメディアンの争いに発展した
1,029,895 スカルディア・メディアン戦争を仲裁するため、エルトとサールがレスティルで会談する。神々は和解案を出し、ロゼットらに停戦を命じる
アルデスら4人は王の候補として会談に同席。ここで美しく成長したダルケスとフェルデンが再会し、激しい恋に落ち、内通するようになる
1,030,031末 ダルケスとフェルデンの内通が発覚。彼らは駆け落ちし、城を飛び出す