●azger(西の民シフェルと東の民マレットの戦い。yuuma 0〜4,000)
前期アズゲル
千年の冷戦
後期アズゲル
千年の冷戦
後期アズゲル
――の3部に分かれる。
yuuma 0 | 神とロゼットが去ったことでルカリア貿易はふたたび人間の手に返る。当時の人口はロゼットが約2731万だったのに対し、ユーマの一族は4239万人もいた。そのため、貿易事業のマーケットサイズは急激に膨らんだ。ルカリア交易時代は進物の代わりに軍事力を得ていたため、貨幣の必要性はなかった。また、人間同士の交易もコモディティの交換で、貨幣はなかった。金による交換もあったが、この時点では金は貨幣ではなく、コモディティのひとつであった |
同 | 神々がいなくなったことで、王座を狙って各豪族間で対立が起こる |
yuuma 23 | ルカリアでは、ケートに居住してロゼットの下働きをしていたギルケート族が交易で経済力を強め、各部族をまとめ上げる |
yuuma 56 | アルカンスでケートと友好的な交易関係を結んでいたレスティル人のヴェルディア族が、ギルケートと同盟を締結。アルカンス交易の経済力とギルケートの軍事力を背景に、アルカンスに王都レスティリアを建てる。ヴェルディア族の長シフェランが王となる |
yuuma 113 | ハクシウス族がヒュートの領有権を得、軍事的に台頭 |
yuuma 146 | ハクシウス軍が飛竜兵を指揮してギルケートに侵攻 |
yuuma 149 | ギルケートは降伏し、ハクシウスがケートを占領 |
yuuma 150 | 漁夫の利を得る形でヴェルディア軍がケートに攻め入る |
yuuma 152 | ヴェルデイア軍は勝利し、ケートを含む現ケートイア周辺の領土を占領。ケートはレスティル国のものとなる |
yuuma 153 | 戦争続きでルカリアからの貿易が滞ったため、エルトが占領者ヴェルディアに厳重注意をする |
yuuma 172 | ケートの奪還を目指し、ハクシウス軍がケートに侵攻。しかし貿易がふたたび滞ることを嫌がったエルトはヴェルディア軍についた |
yuuma 173 | ハクシウスは遺憾に思い、神々への貿易を打ち切る。しかしこの短絡的な報復をヴェルディアに逆手に取られてしまう。アルフィへの経済封鎖にレスティル国は当然賛同せず、かえってヴェルディアは神人貿易の売り上げを増やし、神の軍事的な恩恵も篤く受けることとなる |
yuuma 254 | ラピシア族がヴェマを占拠し、神人貿易の運営を握る |
yuuma 293 | シレジア族がシージアを占拠し、長のマレティスが王位に就く。シレジアはシージアの天然資源をエルトに輸出した |
yuuma 321 | ユーマの一族は飛べたため、船の必要性を感じなかった。しかしアクオリアと貿易を始めたマレティスが、運搬に便利な船を開発。風と水の魔法を駆使して難破を防ぎ、大量の荷物を運んだ |
yuuma 346 | マレティスはリディアの占拠を狙ったが、各地の豪族を攻略するのに苦心していた。特にリディアで最も有力なカディア族には手を焼かされていた。マレティスはラピシア人と同盟を結び、天然資源をラピシア人に売った。サールがシージアの天然資源をほしがったが、シージアはエルト派なので手に入らない。そこでラピシアが間に入ることで全員の面目が立つという状況であった。このラピシア貿易によりシレジアは力を付ける |
yuuma 440 | テームスが蠱動を開始。テージュに再び穴が開き、ミュール上にアデルが降り注ぐ。レスティルのシフェランはアデルの対応に追われる |
yuuma 593 | ラピシア貿易で力をつけたシレジアはシージア国内を統一。豪族をすべて支配する |
yuuma 645 | 魔族レプトールがfalfaniaで大繁殖し、ファルファニア人は大打撃を受ける |
yuuma 647 | レプトールの駆除に追われて疲弊した隙に乗じ、ヴェルディアがファルファニアに侵攻 |
yuuma 648 | ファルファニア、ヴェルディアの支配地に |
yuuma 729 | シージアがカディアに侵攻 |
yuuma 740 | スカルディアでダイズアイライが大量発生。スカルディア人に大打撃を与える |
yuuma 743 | 荒廃したスカルディアにヴェルディアが侵攻 |
yuuma 744 | スカルディア、ヴェルディアの支配地に |
yuuma 753 | シージアがカディアを降伏させる。マレティスはアルカットの監視をする必要があり、直接南へ下ることに抵抗を示し、進駐軍を置いて間接的に支配した |
yuuma 794 | 支配地が広がったことで貿易商品のラインナップが増え、コモディティの交換だけでは不便になってきた。そこでシフェランは物の価値を金の量で測ることに定め、金を加工して小さなコインにした。コインには文字を刻み込み、シフェランがこの価値を保障すると約束した。金貨の登場である |
yuuma 802 | 遅れてアルディアルをサラ族がまとめる。ルカリアと友好的な貿易関係を続ける |
yuuma 823 | 金貨の信用力はまだ弱く、ようやくこのころ商人の間で「半分抵当・半分手形」という認識で広がり始める |
yuuma 870 | 金貨が下請け企業に流通しはじめ、経済活動が活発化する |
yuuma 882 | 大商人が金貨で下請け会社と社員に支払いを始める |
yuuma 890 | マレティスがシフェランをまねて金貨を作る |
yuuma 911 | マレティスはカディアを前線都市とし、リディア国に残った豪族を平定しおわる |
yuuma 924 | 下請け会社の社員が金貨で給与を得るようになり、一般人にも貨幣が浸透する |
yuuma 951 | レスティリアにて世界初の銀行ができる |
yuuma 1000 | マレティスはリディア国から進駐軍を撤退させたものの、リディアは事実上の植民地として扱われた |
yuuma 1066 | 遅れてサルディーンをファラン族がまとめる |
yuuma 1112 | マレティス、リディアから派兵し、フッカを支配 |
yuuma 1201 | シフェラン、レスティル・スカルディアから派兵し、アルディアルに侵攻 |
yuuma 1226 | シフェラン、アルディアルを支配。ルカリアを孤立させる |
yuuma 1299 | マレティス、ジュヴァルノを支配 |
yuuma 1365 | シフェラン、ルカリアに侵攻するも、イネアートにて敗北 |
yuuma 1389 | イネアート戦線の大敗により、王都レスティリアの銀行で取り付け騒ぎが起こる |
yuuma 1390 | 経済が恐慌状態に陥り、アトラスは初のインフレを経験する。金が足りないため、国が証文を出し、国債として発行する |
yuuma 1401 | レスティリアで大規模なインフレが発生。金の価値が下がる。インフレは各地に広がっていく。この時代の貨幣経済への不慣れさを露呈させる |
yuuma 1466 | マレティス、ヴァルハノイを支配。サヴィアを統一する |
yuuma 1587 | シフェラン、ルカリアに再度侵攻し、これを破る |
yuuma 1602 | ルカリア辺境で大規模なインフレが起こる。ルカリア暫定政府は大量の国債を発行。ルカリアの復活を支援するグループから主な援助を受ける |
yuuma 1627 | しかし経済は持ち直さず、ルカリア暫定政府は銀行を閉鎖し、国民の預金を凍結し、コモディティでの納税をさせた |
yuuma 1636 | ルカリア辺境からレスティルへの亡命が相次ぐ中、暫定政府はデノミを行い、事実上の国債破棄、徳政令を行った。国は荒れ、歳出のほとんどを軍事費に充てるという凄惨な状況となった |
yuuma 1678 | シフェラン、ルカリアの暫定政府を倒し、地方豪族らを平定。アンシャルを統一する |
yuuma 1680 | マレティス、メルモア西部を支配 |
yuuma 1721 | マレティス、メルモア東部を支配 |
yuuma 1755 | マレティス、メルモア南部を支配。ケヴェアを統一する |
yuuma 1892 | マレティス、ハーディアンを支配。アルカットに侵攻したことで、インサールのみならずアンシャルも騒然となる |
yuuma 1955 | シフェラン、スカルディアを足がかりに、メディアン西部を平定 |
yuuma 2002 | ラピシア、ハーディアンのシフェランと協力してとメディアン東部を支配。資源の一部を渡すことを条件に、ハーディアンを雇って勝利した |
yuuma 2098 | ラピシア、メディアン東部に流入したマレット人に国籍を与える法律を制定。マレットとシフェルの婚姻が許可され、混血が公然と行われるように |
yuuma 2107 | ラピシア、マレットの軍事力を背景にサルディーンを支配。マレットに居住権を与え、混血化が進む。アルカットに入ったマレットは徐々にアルマレットを失っていき、西洋魔法化していく |
上下間 | 大勢力のシフェランとマレティス(+ラピシア)の領土が境界線を共有したため、両者ともおいそれとは手が出せず、両雄睨み合いの冷戦が起こる。冷戦中は戦闘がほとんど行われず、アズゲル前期はこれにて終わり、長く――しかし緊張を伴った――平和に入る。以降約1000年は小競り合いのみが続き、大きな争いは起きなかった |
yuuma 2120 | シフェラン、冷戦の中、内政を強化するためにveldian帝国を建国。属国の統制を強固なものに。シフェランは初代皇帝となる |
yuuma 2125 | マレティス、シフェランに呼応してsilezian帝国を建国 |
yuuma 3237 | シフェランはテージュを塞ぎ、アデルの脅威を払う。国内は安定を見せ、アデルは既に侵入したものに限られるようになった。冷戦は続いたが、比較的安定した環境の中で社会が発展していった |
yuuma 3529 | スカルディア西南部の地方バルマーユ上空に穴が空き、アデルがふたたび降り出した。この穴はバルマージュと呼ばれるようになった |
yuuma 3586 | バルマーユ人はアデルの対応に追われたが、逆にアデルの一部を飼育することに成功 |
yuuma 3591 | シフェランがバルマーユを視察。その際、飼いならされたアデルをバルマーユ人に見せられ、驚嘆する。シフェランはアデル遣いを兵科に取り入れることを決意。訓練を開始する |
yuuma 3612 | シフェラン、バルマーユ人の中から竜族を飼いならした竜騎兵を編成する |
yuuma 3614 | メディアンでademinaが大量発生。農作物を荒らし、家畜も犠牲となった |
yuuma 3615 | メディアン国内ではメディアン人とマレット人が暮らしていたが、マレット人の多くは移民で土地や手工業の工場がなかったため、金融を営んでいた。ademina恐慌で食料を得ることができた少数派マレット人にメディアン人の不満が募り、打ちこわしと虐殺が起こる |
yuuma 3616 | マレティスはメディアンのマレット虐殺を強く非難。これに対してメディアンは革命軍が政権を握り、真っ向から対立 |
yuuma 3618 | マレティスはラピシアと合同で新政府軍を討伐開始 |
yuuma 3619 | 連合軍は新政府軍を討伐。しかしそれを狙ったかのように竜騎兵を率いたシフェランにメディアン西部を奪われる。シフェランはメディアンをメティオと改名 |
yuuma 3620 | シフェランは破竹の勢いで北方に攻め入り、カルセール西部を制圧。ユクレシカを建国。カルセールの首都ヴェマは国家名となる |
yuuma 3621 | ヴェマのラピシア族はマレティスに援軍を求めるも、竜騎兵を恐れたハーディアンは余裕がないとしてこれを黙殺。竜騎兵はヴェマに進軍 |
yuuma 3626 | 防戦の末、ラピシア族は降伏を宣言。難民はヴェマ北西部に逃れ、リーシアを建国。ヴェマの土地は小さくなった |
yuuma 3630 | シフェランはヴェマにラピシア族による暫定自治政府を置く |
yuuma 3631 | マレティスはハーディアンの守りを固めた。その結果、メディアン(既にメティオが建国されているので旧メディアン東部を指す)での影響力は弱まり、移住者である少数派マレット人は煽りを食らい、一部は追い出されるようにしてハーディアンに入り込む |
yuuma 3632 | メディアンでマレット人迫害が激化する。マレティスの影響力が減ったこと、ヴェマが侵攻されたときにマレットが援軍を出さなかったことが原因であるが、メディアン人(ラピシア族がほとんど)の本音は金融業を営んでいた一部の裕福なマレット人の財産を没収したかったため |
yuuma 3633 | 本国だったヴェマを3626年に失って以来、ラピシア系のメディアンは経済難に喘いでいた。マレット人迫害で得た財産では到底持ち直さず、社会情勢は年々悪化。そこで地域ごとに次々と自治政府が起こっていった |
yuuma 3635 | ヴァルマレアが独立 |
yuuma 3636 | メディアンからユベールが独立を目指すが、ヴェマに邪魔をされる。しかしラピシア系列の解体を促し、後顧の憂いをなくそうとするシフェランはユベールを援助 |
yuuma 3638 | ユベールが独立 |
yuuma 3639 | 同様にシフェランの力を背景にマイナが独立 |
yuuma 3642 | 同様にユロが独立。ユロは援助を引き換えに、シフェランの軍の基地を置くことを認め、同盟国となった |
yuuma 3646 | 同様にヒュグノーが独立し、前線基地となった |
yuuma 3650 | シフェラン、アルティア都市と同盟を結び、不可侵条約を締結。首都ロロスはこれを遺憾としたが、内戦をしている余裕はなかった |
yuuma 3651 | シフェラン、ユロからハーディアンに進軍 |
yuuma 3655 | シフェラン、首都ロロスを陥落。ハーディアン人は北の都市フィギットへ撤退し、フィギット国を建国 |
yuuma 3656 | 西へ散ったほうのハーディアン人がヴェマのヴォザモ地方に入り込み、混血する |
同 | シフェランは同盟の見返りとしてロロスをアルティア人の支配地とさせる。その代わり自分に有利な関税をかけた |
yuuma 3659 | サルディーンからピッカが独立し、サルディーンはデスパナと改める |
yuuma 3668 | シフェランはロロスの前線基地からフィギットへ進軍 |
yuuma 3672 | 全体的に見れば竜族はもともと暖かい地方を好む傾向があるため、寒い地方の戦闘には不向きである。フィギットでは吹雪にも遭い、進軍は厳しいものであった。戦線についたころにはすっかり兵が疲弊しており、フィギットの厚い防御を切り崩すことができなかった。そのため、シフェランは竜騎兵を撤退 |
yuuma 3673 | ヴォザモが独立 |
yuuma 3680 | シフェラン、アクオリア人(マレット系の民族)から同盟の話を持ちかけられる。アクオリアは土地柄テーティス(風竜)とエリティス(水竜)が多く、アクオリア人はこれを飼いならしていた。これらの竜は寒さに強く、進軍できる。しかし骨ばっていたり氷で覆われたりして乗りづらい。そこでシフェランは断った。だがアクオリア人は引き下がらず、魔獣遣いを紹介した。魔獣遣いは器用にこれらの竜に乗りこなし、また、降りた状態でも鞭を使って器用に操ることができた。しかも一人で複数の竜を操ることができた。これに感動したシフェランはアクオリアと同盟を結んだ |
yuuma 3682 | シフェラン、魔獣遣いを率いてフィギットへ侵攻 |
yuuma 3684 | フィギットが陥落し、シフェランは統治をアクオリア人に委ね、その代わりアクオリアに前線基地を置いた |
yuuma 3698 | シフェランはシージアのユピトール地方へ進軍 |
yuuma 3723 | シージア本土の守りは堅く、ほとんど上陸前に海岸で撃ち落されてしまう。25年を区切りにシフェランは撤退を決意。マレティスには攻め入る余力がなかったため、ふたたび長い冷戦状態となる |
yuuma 3759 | ティリア海とトーリア海で海賊被害が相次ぐ。シフェランは海軍を強化 |
yuuma 3768 | シフェラン、海賊船を一隻撃破。海賊が人間ではなく知能を高めたヴェイガン・エルヴェイグ・エリアンからなるものと知って騒然となる |
yuuma 3772 | シフェラン、海賊の長アンジェと同盟を結び、強力な海軍を得る |
yuuma 3774 | シフェラン、北は魔獣遣いを編成してユピトールに攻め入り、南は竜騎兵を編成してイールゥートに攻め入り、同時作戦を展開。兵力を分散されたマレティスは苦心した。さらにそこにシフェランは同盟軍の海賊を投入。対空作戦ばかり主眼においていたマレティスは意外な伏兵に圧倒される |
yuuma 3775 | ユピトールが陥落、建国 |
yuuma 3776 | イールゥートが陥落、建国 |
yuuma 3793 | シフェラン、アンジェと合同でヴィルハノイに侵攻 |
yuuma 3813 | ヴィルハノイを制圧。アンジェの領土とする。この行為にマレティスは人類を売る行為だと激怒。シフェルの一族からも非難が上がる |
yuuma 3815 | マレティス、ヴィルハノイを取り戻さんとリディアから侵攻。アンジェはシフェランに援軍を要請したが、シフェランはシフェルの一族からも非難があがっていることを背景にこれを見捨てる |
yuuma 3817 | 海賊軍は壊滅し、ヴィルハノイがマレティスの手に戻る |
yuuma 3823 | 第一次シージア戦争。シフェランが敗退し、撤退 |
yuuma 3848 | 第二次シージア戦争。シフェランが敗退し、撤退 |
yuuma 3863 | 第三次シージア戦争。シフェランが敗退し、撤退 |
yuuma 3879 | 第四次シージア戦争。シフェランが敗退し、撤退 |
yuuma 3896 | 第五次シージア戦争。北部が陥落し、リーゼルを建国 |
yuuma 3900 | 第六次シージア戦争。シフェランが敗退し、撤退 |
yuuma 3922 | 第七次シージア戦争。シフェランが敗退し、撤退 |
yuuma 3952 | 第八次シージア戦争。シフェランが敗退し、撤退 |
yuuma 3983 | 第九次シージア戦争。シフェランが敗退し、撤退 |
yuuma 4000 | 第十次シージア戦争。シージアが陥落し、ルティアを建国。十次に渡る長き戦いにより、リーゼルやルティアでは東西の血と文化が入り混じるようになった |
同 | 本拠地であるシージアを失ったことでマレティスは指導者としての立場を失い、ルティア城へ単身攻め入る。そこでシフェランと一騎打ちをし、相打ちとなる。指導者を失ったシフェルとマレットは慌しく揺れた。指導者が消えたこの時点でアズゲルの時代は終了する |