・フィーリア語

エルトとサールが使っていた言語。
前期古アルカがベースとなっている。
シンプルな文法で、フィルヴェーユで研磨される。

アルカと同じ部分については特に書かない。
異なる部分だけ書いていく。

品詞


名詞、動詞、後置詞、形容詞、副詞、純詞、接続詞、感動詞、天秤詞の9種。

・連体詞としての形容詞

「この」や「あの」といった、後の連体詞や指示代詞に当たるものしかない。
tu これ、Lu あれ
これらは前置される。有生と無生の違いはない。

「この」と「あの」はtu keno, Lu kenoで表示。

ちなみに場所についてはこう。
latu ここ、laLu あそこ。

上記はfvも同じで、lyで少し変化する。

・形容詞

「大きい」などの形容詞はなく、名詞を述語として使って示した。
del de viku de kai(私は大きい男だ)
これはdel de vikuとdel de kaiが重文となり、二番目の主語が省略され、やがて形容詞のようにkaiが導かれるようになったもの。

副詞も同じ手段で示される。
del baog de vivi(私は強く叩く)

助動詞も同じ。
del kui de mal(私は食べたい)

・代名詞

eltとsaalしかいなかったので、男が男に対する二人称などはなかった。

一人称
男:del
女:non

二人称
男が女を tis
女が男を dyussou

三人称
主にエルトとサール以外の動物を指した。luのみ。
luが現実の古形。luuだと彼女になってしまう。
luは英語のitに相当する。tu, Luと違って連体詞の用法はなく、lu herenとはいえない。

・副詞

否定のdenなどに限られる。
denは動詞の後ろに付く。
i den(見ない)

・純詞

アルカの文頭純詞に当たるもの。

語順


SOV。
形容詞、副詞、助動詞はdeで繋いで後置。

後置詞句はOの前。
del ruxilo kal saal tiia(私は家でサールを愛す)

関係詞


関係詞はない。deで節を繋ぐ。
del ketto de saal i id(私はサールが見た猫を見た)


主格と対格は無標。
そのほかの格はエルトが動詞kalを文法化したのと同じ流れで、後置詞として存在する。
ruxilo kal(家で)

属格は接続詞kenoで示す。
non keno elt(私のエルト)

文種


否定文はdenを使う。
疑問文は文末の語尾上げで。
命令文は文頭にreを付ける。このreは純詞で、文全体を修飾。

テンスとアスペクト


テンスは非過去が無標で、過去がdの二項対立。
i(見る)→id(見た)

アスペクトは継続のtanのみ。
むしろこれは未完了と捉えたほうがよい。
動作の継続や連続や反復や未完了などを表す。
luk(歩く)→luktan(歩いている)


エルトが作った。
エルト式の物の数え方で、人差し指から立てていく数え方で、5進数がベースの10進数。

1:人差し指jijiからjij
2:中指seeljiからseej
3:3を出すときに小指に親指が乗っかって交差することからsokukajiでsoaj
4:小指liizjiからliij
5:手を広げることから、wa/jiでwaj

6以降は後ろの母音に調和した母音を付けていく。
子音のjが落ちる。

6:iji
7:esee
8:osoa
9:ilii
10:両手を意味するalwaからala

11〜19はalajijのように示す。
20からは20進数。

20はmain/ji(体全部の指)からmanj。
43はliijalasoajでなく、「20が2つと3」と考える20進法で、seejmanjsoaj。

つまるところフィーリア語は5-20進数である。
これは日本人には馴染みがなく、いかにもとってつけた現実にありえない言語に見えるかもしれない。
しかしこれは適当な設定ではなく、例えばアイヌ語はこのような仕組みである。
同じような体系はチュクチ・カムチャッカ諸語、エスキモー語などにも見られる。
これらの言語との差異は10進数の色が濃く、最高数が400でなく100である点である。

100はwajmanjからwama。
暦などがなかったため、千はない。
0を表す語はなく、「〜はない」と表現した。

名詞にかかるときは前置される。
jij miina(一本の花)

lekai


lekaiはde kai(大きい)→dekai→lekaiとなってできた。
神話には神話用の語源を付す。
これによって現実と同じ語形をアトラスの歴史に矛盾しない形で作ることができる。
これがないと、矛盾してしまう。