・メテ会談

ym7927に魔方戦争が終結。このころはドゥルガ:ヴィーネの構図はレティス:テーティアの構図になっていた。
これを文字に直せば幻字:アルハノンの構図と言い換えることができる。

その幻字であるが、ベルト会談で国際文字を制定したものの、やはり時代の流れとともに国際文字も各国の事情に合わせて変化していった。
この時代はtmよりも社会が発達しているため、当時はなかったような概念が多くある。
するとベルトの決めた400字では足りず、頻度の高い単語も熟語で示さねばならなかった。これは煩雑で、新しい文字の必要性が叫ばれた。

王族は体制側なので一般に保守的だが、前線に立つ商人らは革新派で、国際文字の威信など物ともせず、勝手に文字を作ったりしていった。
さらにこの時代は商人がtmより増えていたため、中途半端な教養しか持たないものが多数存在し、造語は必ずしも適切ではなかった。
これに対して王府は当然無教養と批判したが、言語など広めたもの勝ちなので、彼らの中途半端な教養が生み出した新語は識字層に広まっていく。

この状況下で文字は国ごとに変わっていき、メテは苦心した。
このころlsは戦争を続けており、メテは様々な場所に遠征した。
その先々で文字が違うと、報告書を読むのに非常に骨が折れる。

そこでメテはベルト会談にならって、ym7930にメテ会談を行った。狙いは共通幻字の制定である。
この呼びかけは魔方戦争以前だったら箸にも棒にもかからなかったろう。
しかし魔方戦争により、レティス:テーティア、幻字:アルハノンになっていたため、共通の敵という存在が屈折した連帯感をシフェルの末裔に生み出していた時代である。
さらに実質的にこのときはドゥルガ:ヴィーネの抗争はドゥルガの勝利、すなわちメテ側の勝利に終わっていたため、メテの支配力は絶大であった。

加えてここに神の賛同という最後のダメ押しが入る。
神人貿易を色々な国と行っている貿易係の天使ロゼッタは、様々な文字があることを負担に感じていた。
そこでエルフレインがルフェルに嘆願し、ルフェルがアルデスに呼応を呼びかけたことで神がメテに賛同。

これを見たベルトは悪魔だけ乗り遅れるわけにはいかないと会議への参加を願い出た。
vtからメルティアとベルトは敵でないことを知っていた神は拒絶しなかったものの、歴史を体験していないユーマの一族はこれを強く拒否。
魔方戦争の直後であったため、無理からぬことであった。

そこでベルトは参加させてくれればラヴァスで神々が壊したアンシャンテを再び設置し、会議を能率化しようと約束。
これにメテが賛同したことでベルトも参加した。
こうしてym7930にメテ会談が行われた。

ym7934には国際幻字第二版が制定され、444字となった。
5年もかかったのは444字を決めていたからでなく、そこからできる熟語の統廃合や編集をしていたためである。
こうしてアルハノンを使うテーティアを除いて、文字と熟語が共有された。
しかしながら読みは各国固有のままでよいとされた。これは第一回ベルト会談の反省を活かしてのことである。