・筆記用具と西洋からの脱却
アルバザードはフランスに似ている。全体的にアルカは西洋チックだ。
アシェットのメンバー比から言ってもそれが自然だろう。
アシェットのメンバー比から言ってもそれが自然だろう。
しかしアンティスが確立するにつれ、オリジナルの文化ができてきた。
それが例えば筆記用具だ。
それが例えば筆記用具だ。
アルカは文字に関しては東洋的で、漢字のような字を使う。
しかし漢字とも異なり、丸っこい曲線の多い文字を用いる。
東西どちらとも違う、オリジナルの体系だ。
しかし漢字とも異なり、丸っこい曲線の多い文字を用いる。
東西どちらとも違う、オリジナルの体系だ。
その文字なのだが、鉛筆で書くのが最も「元の字形」が分かりやすい。
しかし、鉛筆で書くと、どうしても綺麗に見えないタイプの字でもある。
しかし、鉛筆で書くと、どうしても綺麗に見えないタイプの字でもある。
さて、アルバザードではどのような筆記用具が人気だったのだろうか。
悪魔ベルトが宇宙時代に既に光魔法シャンテを開発している世界だ。
筆記用具は魔法を使わずに恒久的に文字を残すための道具で、これは各風土ごとに異なる。
悪魔ベルトが宇宙時代に既に光魔法シャンテを開発している世界だ。
筆記用具は魔法を使わずに恒久的に文字を残すための道具で、これは各風土ごとに異なる。
アルバザードでは神が作った紙を一部を輸入していた。
しかし非常に貴重で大量生産できなかったため、限られた人間しか使うことができなかった。
通常は葦のパピルスや粘土板や羊皮紙や竹などの植物に書いていた。
そのため、筆記用具や字体も種類が多かった。
しかし非常に貴重で大量生産できなかったため、限られた人間しか使うことができなかった。
通常は葦のパピルスや粘土板や羊皮紙や竹などの植物に書いていた。
そのため、筆記用具や字体も種類が多かった。
神側が用いていたこのころの筆記用具はイカ墨を用いたセピアだったので、リュディア人もこれを取り入れた。
リュディアには海があるし、イカなら獲れる。
リュディアには海があるし、イカなら獲れる。
では筆記用具はどうしただろう。ペン?
そう、今まではそう思っていたが、ペンというのは実に幻字が書きにくい。
どうも西洋はペンという常識に惑わされていたようだ。
何が言いたいかというと、どうしてアルバザードが筆を使ってはいけないのかということだ。
そう、今まではそう思っていたが、ペンというのは実に幻字が書きにくい。
どうも西洋はペンという常識に惑わされていたようだ。
何が言いたいかというと、どうしてアルバザードが筆を使ってはいけないのかということだ。
アルバザード人が筆を使うのは絵だけではない。
むしろ文字に用いていたと考えるのが自然だ。
なぜなら筆は幻字を書きやすいからだ。
むしろ文字に用いていたと考えるのが自然だ。
なぜなら筆は幻字を書きやすいからだ。
リュディア人は定住民族で農耕と牧畜をしていた。
当然牛飼いなどをしていたため、幅広い肩甲骨を利用してメモにしようと考える。
このとき飼っている動物などの毛から筆を作り、神経由で知識を得ていたセピアを利用し、書いた。
墨に筆で書くほうが、粘土板に刻むより遥かに楽であるから、この方法は広まったと考えられる。
当然牛飼いなどをしていたため、幅広い肩甲骨を利用してメモにしようと考える。
このとき飼っている動物などの毛から筆を作り、神経由で知識を得ていたセピアを利用し、書いた。
墨に筆で書くほうが、粘土板に刻むより遥かに楽であるから、この方法は広まったと考えられる。
後に紙が安価になっても墨と筆は使われた。従って、インクとペンという考え方ではない。
むろんインクとペンも使われたが、すぐ自作できる筆のほうが馴染み深かったことだろう。
恐らくペンは商用で使われたと思われる。帳簿は細かいスペースに数字をたくさん書くので、しばしば筆では書きづらい。
小さい字の書きやすい硬筆のほうが商用には適しているので、恐らく商人が最初に硬筆を始めた。
そこで逆に筆は芸術の方向へと進むこととなった。
むろんインクとペンも使われたが、すぐ自作できる筆のほうが馴染み深かったことだろう。
恐らくペンは商用で使われたと思われる。帳簿は細かいスペースに数字をたくさん書くので、しばしば筆では書きづらい。
小さい字の書きやすい硬筆のほうが商用には適しているので、恐らく商人が最初に硬筆を始めた。
そこで逆に筆は芸術の方向へと進むこととなった。
さて、rdでセレン青年がdk用に幻字を記載した際、彼は何を使って書いただろうか。
rdの学校では文字を習う。当然硬筆と筆を習う。
だが縦横無尽に運筆する幻字という文字の特徴を考えると、ペンより筆のほうが書きやすく美しい。理由は後述する。
rdの学校では文字を習う。当然硬筆と筆を習う。
だが縦横無尽に運筆する幻字という文字の特徴を考えると、ペンより筆のほうが書きやすく美しい。理由は後述する。
となると当然セレン青年も筆を選んだのではないか。
――そう思い、幻字のdk欄を筆で書いてスキャンすることにした。
これは大変な手間だ。硬筆、つまり鉛筆で書けば楽なのに。
だがこれは自分でやってみて「異世界の自分は筆を選んだのではないか」と考えたからだ。
――そう思い、幻字のdk欄を筆で書いてスキャンすることにした。
これは大変な手間だ。硬筆、つまり鉛筆で書けば楽なのに。
だがこれは自分でやってみて「異世界の自分は筆を選んだのではないか」と考えたからだ。
そもそも幻字を鉛筆で書くと、非常に書きやすい。強弱やにじみがないので字形も分かりやすい。
しかし最大の問題は、恐らくrdの時代にはまだ鉛筆が普及していなかったということだ。
なのにdkで鉛筆書きがあるのはまずい。
しかし最大の問題は、恐らくrdの時代にはまだ鉛筆が普及していなかったということだ。
なのにdkで鉛筆書きがあるのはまずい。
セレン青年は死ぬまでに幻字の蒐集を終えているので、レミールはそのスキャンデータを用いたままである。
ということはレミールは彼の字のまま残しているということになり、鉛筆になっていると辻褄が合わない。
レミールが後に鉛筆に変えたんですよと言えば済むだろうが、それは鉛筆画で楽をしたいというご都合主義だろう。ただの言い訳にすぎない。
ということはレミールは彼の字のまま残しているということになり、鉛筆になっていると辻褄が合わない。
レミールが後に鉛筆に変えたんですよと言えば済むだろうが、それは鉛筆画で楽をしたいというご都合主義だろう。ただの言い訳にすぎない。
となるとペンか筆だ。
そこで時代考証をしてペンでやってみたのだが、幻字は非常に書きづらい。
アルカの幻字だとまだいい。カリグラフィー用の平筆でも通常のペンでも問題ない。
運筆方向が限定されているからだ。
そこで時代考証をしてペンでやってみたのだが、幻字は非常に書きづらい。
アルカの幻字だとまだいい。カリグラフィー用の平筆でも通常のペンでも問題ない。
運筆方向が限定されているからだ。
しかし表意幻字だとそうはいかない。
あまりに書きにくいので、これはおかしいだろうと思い、筆で試してみた。
するとかえって筆のほうが書きやすく、書いた後の筆跡から運筆方向も推測でき、自然に付く強弱や止め払いから、文字も美しく見える。
ペンだと止め払いが表現しづらく、幻字らしさが表現できない。
そういう意味でも筆はどうも良いようだと感じた。
あまりに書きにくいので、これはおかしいだろうと思い、筆で試してみた。
するとかえって筆のほうが書きやすく、書いた後の筆跡から運筆方向も推測でき、自然に付く強弱や止め払いから、文字も美しく見える。
ペンだと止め払いが表現しづらく、幻字らしさが表現できない。
そういう意味でも筆はどうも良いようだと感じた。
そこで筆を色々試した。
筆といっても毛質があるし、同じ毛でもすき穂やつみ穂などがある。
その中でも幻字に合うのはすき穂だ。
これは仮名や叢書などを書く筆で、曲線の多い流麗な文字に適している。
そのため幻字に合っている。
筆といっても毛質があるし、同じ毛でもすき穂やつみ穂などがある。
その中でも幻字に合うのはすき穂だ。
これは仮名や叢書などを書く筆で、曲線の多い流麗な文字に適している。
そのため幻字に合っている。
そこでこれを探して購入した。
http://wkwkbunguland.com/t_page22/c22032271.html
これだと恐らく向こうでセレン青年が使ったもの、当時のアルバザードで普及していたものに近いものが書ける。
http://wkwkbunguland.com/t_page22/c22032271.html
これだと恐らく向こうでセレン青年が使ったもの、当時のアルバザードで普及していたものに近いものが書ける。
・筆記用具による比較
具体的に筆記用具を変えるとどう映るか。
これはサインペンで書いたLu。
鉛筆やボールペンやフォトショでもこのようになる。
線が均一なので字形は分かりやすいが、どの線を強調すればよいか分からない。
線が均一なので字形は分かりやすいが、どの線を強調すればよいか分からない。
次にペン。
カリグラフィーによく使う平筆だとこうなる。
これはまずい。なぜならLuの主部は「ム」の部分で、「\」の線は細くなければならないからだ。
しかし平筆だと斜め45°で固定され、右下がりの線が太くなってしまう。
もちろん筆を持ちかえればよいが、それでは太い線が均一な角度で並ぶように作られた平筆の用途に沿わない。
これはまずい。なぜならLuの主部は「ム」の部分で、「\」の線は細くなければならないからだ。
しかし平筆だと斜め45°で固定され、右下がりの線が太くなってしまう。
もちろん筆を持ちかえればよいが、それでは太い線が均一な角度で並ぶように作られた平筆の用途に沿わない。
カッパープレートやGペンなどについては、下から上に描く際に細くなり、横線は常に細い。
しかし幻字によっては横線が主線になるものがあるので、カッパープレートなども不適である。
しかし幻字によっては横線が主線になるものがあるので、カッパープレートなども不適である。
筆の場合、筆先に角度が付いていることはないし、書く方向によって太さが固定化されることもない。
どの角度であろうとどの方向だろうと、強くしようと思えば太くなり、弱くしようと思えば細くなる。
変幻自在で、幻字のような複雑な字形を書くのに適している。
具体的にLuだとこのようになる。
どの角度であろうとどの方向だろうと、強くしようと思えば太くなり、弱くしようと思えば細くなる。
変幻自在で、幻字のような複雑な字形を書くのに適している。
具体的にLuだとこのようになる。
tuとvikuで見てみよう。筆だとこのようになる。
鉛筆と比べて流麗で、文字のどの部分にウェイトが置かれているかも分かる。
鉛筆と比べて流麗で、文字のどの部分にウェイトが置かれているかも分かる。
ところで、西洋カリグラフィーにも筆を使ったものがあるそうだ。
筆は東洋という発想がどうも浅かったようだ。
人工世界を創るには相当勉強しなければならないと改めて思い知らされた。
筆は東洋という発想がどうも浅かったようだ。
人工世界を創るには相当勉強しなければならないと改めて思い知らされた。
追記
ちなみに、この画像は64*64に圧縮し、モノクロ2値にしたもので、500byte程度である。
これをグレーにし、無圧縮にすると、4kほどになる。8倍だが、ジャギジャギが出なくてよい。
字典としては文字が大きいほうがいいし、何より将来万一「これをフォント化するかー」ということになった際、データが高画質なほうが自動でアウトライン化したときに修正する部分が少なくて済む。
そこでわざわざdkには大きめの文字を入れておこうと思う。どうせ埋め込みではないし、容量的には問題ない。
これをグレーにし、無圧縮にすると、4kほどになる。8倍だが、ジャギジャギが出なくてよい。
字典としては文字が大きいほうがいいし、何より将来万一「これをフォント化するかー」ということになった際、データが高画質なほうが自動でアウトライン化したときに修正する部分が少なくて済む。
そこでわざわざdkには大きめの文字を入れておこうと思う。どうせ埋め込みではないし、容量的には問題ない。
追記2
280*280を140*140に圧縮するとこうなる。
さすがに280では大きすぎた。
それに280のままだとスキャンした後のレベル補正のせいで線がある程度ジャギジャギになっていた。
圧縮することでジャギジャギが適度に消えるので好都合だ。
かといって64だと小さすぎてひずむことでジャギができる。なのでこれくらいがちょうど良さそうだ。
画面表示的にも。
それに280のままだとスキャンした後のレベル補正のせいで線がある程度ジャギジャギになっていた。
圧縮することでジャギジャギが適度に消えるので好都合だ。
かといって64だと小さすぎてひずむことでジャギができる。なのでこれくらいがちょうど良さそうだ。
画面表示的にも。