人工言語としてのアルカ



ねぇ、レイン。アルカはアルバザードの世界の言葉だけど、それはあくまでそっちの話で、地球上では作者さんの作った人工言語のことなのよね。
でさ、人工言語っていったらふつうエスペラントのことだよね。あれとアルカは何が違うの?


エスペラントは国際語にしようと作られた言葉なの。今の英語みたいな共通語にしようとしたのよ。
だからなるべく多くの人に理解されるよう、英語やフランス語といったヨーロッパ語を元に作られているの。


エスペラントだと太陽はsunoというみたいだけど、これは英語のsunを知ってれば分かるね。
水はakvoか。そういえば水に関係するものはよく「アクア〜」って言うよね。水族館は英語でアクアリウムだし。


アクアはラテン語から来てるんだって。
できるだけ多くの人に理解されるよう、色んな言語から単語を借りて来てるんだね。


ほぅほぅ、覚えやすいわね。
でもアルカの場合、ヨーロッパの言葉を借りるってことはできないよね。ほら、異世界だしさ。


そだね。私はこうして日本に来てるけど、本来は別々の世界だから、英語やフランス語から単語を借りることはできないの。
地球のみんなが勉強するにはエスペラントのほうが簡単なはずだよ。特に日本人は英語をよく知ってるしね。


じゃあアルカの特徴ってなんなんだろ……。


エスペラントは色んな国の人に使ってもらうため、できるだけ文化差や民族差を取り払おうするの。
アルカは逆にオリジナルの文化を持たせようとしているのよ。そこが最大の違いね。


アルカの特徴は固有の文化に基づいているところなのね。


言語と文化と風土をすべてオリジナルで作った人工言語は、今のところアルカだけなんだって。
それも特徴みたいだよ。


そりゃほかにはないでしょうね。あまりに労力がかかりすぎるもの。
トールキンの『指輪物語』に出てくるエルフ語をより作り込んだようなものだから。
言語だけならともかく、文化と風土まで作るなんて気の遠くなる話だわ。物量的にも内容的にも協力者が必要よ。
幻日辞典の[文化]欄を見てると、どれだけ世界を作りこんであるかがよく分かるわ。
言語そのものも細かく作られているしね。和みを示す文末純詞や上機嫌を表す特殊な文字なんてのがあるし、辞書に載ってる1万語にはすべて語源欄があるという徹底ぶりだもの。


単語ひとつ作るのも、すごく大変なんだって……。
英語とかから借りられないから、アルカの文化と風土から考えてひとつひとつ造語しているみたい。
どこかから借りてくるのの何倍も時間がかかるみたいよ(´・ω・`)


バナナみたいな日常語はともかく、[化学]みたいな専門用語もそうやって作ってるのね。
例えば「乳酸」は「乳の酸」という命名ではなく、バッシュという漬物から発見されたから「バッシュ酸」になってるのね。
「メチオニン」なんて聞いたことあるかなって程度だけど、アルカだと「ホウレンソウアミノ酸」なのねぇ……。


yovitovonanilzom(ジタートブチルペルオキサイド)なんて、ネイティブの私も知らないよ……orz
freinsoj(脊椎すべり症)は「戦士の椎」というところから来ているけど、これは私の時代から1900年くらい前に軍人さんがよくなったところから来ているみたいね。
この病名は知ってたけど、こんな由来だったんだ……。


あれ、灯油(ferakm)って、「安い油」が語源なんだ!?地球じゃ2008年くらいに大変な高騰だったのに。
だけど、よく見ると鯨油と比較した上での歴史的な命名なのね。ふへぇ、文化だけでなく歴史まで作ってるのか……。


そのほか、将棋みたいな「シェルト」というゲームや、トランプみたいな「カルシェ」、私の着ているケープの「ラーサ」、スカートの「ルフィ」なども実際に作られています。


なるほどね、アルカの特徴が分かったよ。世界をまるごと作ろうプロジェクトなんだね。
だから自然さを出すために文法が適度に複雑だったり、キャラの特徴を出すために代名詞が10種類もあるんだね。
エスペラントと対極に位置するという意味では、人工言語に興味のある人はアルカとエスペラントの両方をやってみるといいかも!


そだね☆ミ
以上、いけすかない宣伝でした♪


ちょw