アルカは英語に似ているか


ずいぶん昔の話だが、アルカは英語に似ていると言われたことがある。
恐らく相手はアルカがアプリオリではないと言いたかったのだと思われる。
日本人は英語ができるので、英語に似ていると言えばアポステリオリになると思ったようだ。

どうもアルカがSVOであることが理由のひとつだったようだが、SVOはSOVに次いで多い類型なので、地球に1000語以上存在する。
よって、根拠にならない。

アルカは形容詞が後置で、この時点で既に英語に似ていない。
むしろフランス語と言われたほうが理解できる。

また、英語だと副詞は-lyなどの語彙的な方法で示すが、アルカはse格という前置詞句に回す(これは新生からだが)。

時制の一致は存在しない。
主節が過去のときに従属節を過去にすると、従属節は主節より前のことを表す。これも英語と異なる。

代名詞は男女の区別がなく、4人称まで持っている。また、3人称は遠近の区別がある。
さらに1,2人称は位相によって複数の形態があり、英語と一致している部分のほうが少ない。

英語で接続詞になっているもののほとんどは純詞だし、比較も前置詞でなく接続詞を使って表す。
形容詞に比較級はなく、受動態はbe動詞やbyを使わず、副詞yuで示す。

似ているなと思うものを探すほうが難しい。
It構文に当たるものはあるが、アルカだとfor句を途中に取れないという違いがある。

さて、英語は却下として、フランス語はどうだろう。
形容詞の順序は一致するが、あとは英語と同じで、アルカとの一致率は悪い。
中国語も検証してみたが、似ていない。もともと中国語には縁がないので、似ていなくて当然だが。

しかし、こう似てないと、今度は逆に不安になってくる。
つまり、人間の言語として機能するだろうかという不安が生まれる。

ただそれは何年か前の話で、今は実際に使えているので不安がない。
アルカはアルカなんだなという理解に落ち着いている。
英語には似ていないし、どれに似ているということもない、独自の言語なのだろう。