・ロジバン

という人工言語が日本に入ってきました。

語彙はアポステリオリで、文法はオルタナティブ。
オルタナティブというのは可変という意味で、SVOでもSOVでも何でもOKだったり、主題文でも主語文でもOKだったりする言語のことです。
あ、人工言語は学問として体系付けられてないので、これは僕の命名で恐縮ですが。

オルタナティブを使っているので普及型なのかなと思いきや、ctucaさん曰く「ロジバンの醍醐味は、 ペラペラになって他の人と会話することよりも、 その学習の中で身に付ける新しい言語観と思考形態にある」だそうです。
どうも普及型ではない様子。
そこで新しい言語観とは何かと考えてみた。

ロジバンで得られる言語観は、自然言語にはないオルタナティブな構造を見れる点。
これはアルカにもない。エスペラントにもないといっていい。
ノシロはこれに近いが、言語の造りが雑すぎる。

ロジバンを見てみたが、かなり細かい表現までできる様子。
また、複合語リストなど、参照できる資料もそれなりに多いのもノシロとの違い。
言語的に、造りこまれていて好印象。

語彙は1,200の基本語を組み合わせて作るトキポナ系。
語彙圧縮率の高い言語です。
心配なのは複合語が長くなることですが、ドイツ語程度の長さに抑えているようで、悪くない感じ。

アルカは単純語が約4,000で、基本語は約2,500語(幻日辞典のレベル2に相当)。
覚えるのはアルカのほうが大変。その代わり、学習後の運用効率を高めてある仕様なので、覚えると読み書きは早い。
一長一短ですね。

ところで、オルタナティブの欠点は、日本人は日本語式に喋るし、アメリカ人は英語式に喋る点。
一見公平に見えて長所なんだけど、それ系の言語をやった人間から言わせてもらうと、案外短所。
日本語でシュミレーションしてみれば分かるけど、とてもやりづらい。

ただ、意思疎通ができないほどではないので、互いにロジバンを護り立てようとしている間柄では、特に不便を感じない。
というか、感じないように意識してるのかも。プロトタイプ制アルカがそうだったし。
あくまでそういう使用者の「善意」の上に成り立つコミュケなので、不便なのは否めません。
プロトタイプ制アルカもインデックス語やn対でコミュケがすいすい成立すれば良かったんですけどね……。

まぁ、でもロジバンの本質はコミュケにはないそうなので、そこはあまり気にしなくてもいいのかも。
ロジバンの本質はやはりオルタナティブ&トキポナな言語観の獲得にあるようです。
普及とか芸術使用とかは二の次のようです。それでいいと思います。目的がハッキリしていて、分かりやすい。

普及型の言語にはムリと分かっているので批判しますが、自然言語にない言語観の獲得というのは可能だと思います。
アルカにはロジバンの特長がないし、ロジバンにはアルカの特長がないので、人工言語界が華やぐよう、お互い頑張っていきたいと思います。
ロジバン、ガンガレ!

・奪格と関係格の変更

古アルカ由来のmulがitになりました。
よく使うのに音が長く、uの音が篭りがちで、前舌優勢に沿わないとのことです。
ilにしたいのですが、alとの対を解体した経緯があるので、itにしました。

関係格がtotからonになりました。
eが関係節にしか使わなくなり、修飾にeを使わなくなったことで、逆に関係格の頻度が増えたためです。
totは歴史が長かったので、残念です。