松本克己『世界言語への視座』第9章に、語順について面白い記述があった。

要約すると、SVOはSOVやVSOから発達したものが多いという。
つまり、SVOの多くはSOVなどのバリエーションであるということである。

確かにSVOはSOVに比べ、語順からほかの句の語順を推測しにくいという性質がある。
SOVだとほぼ後置詞PO構造と属格GN構造を持つ。圧倒的にPRの確率が低い。
ところがSVOだとPRが多いかたわら、POもそこそこ許容される。
SVOならNAになるかといえばそうでもなく、ANも頻繁に見られる。英語のように。

しかしこういったSVOのバリアントの多さは、SVOがSOVやVSOのバリエーションだと考えれば説明が付く。
歴史的に見ても実際SVOはこれらの発展形だそうだ。

また、ピジンやクレオールはSVOになることが多いそうである。これにも強く頷ける。
古アルカは1991年の段階でSOVだったが、やがてSVOに変わっていった。
言語内部の構造自体が原因であるが、語順が変わったころは仲間が増えていたころとちょうど重なり、ピジン化が著しかったころである。
どうやらあの頃の変化は言語学的に自然だったようだ。

人工言語はピジンよりもさらに進化のスピードが速く、作り始めなどは特に1年で自然言語の100年以上に相当する変化が起こる。
どうやら90年代の短期の間にSVOへの発達が起こった結果が、いまだに影響を与えているようである。