・ベルト会談

ml95senごろ、世界には幻字とアルハノンという2種の文字が存在した。
幻字は悪魔ベルトがml100に発明したもので、アルハノンはml94senごろilhanonが幻字から発明したものである。

ユーマの一族が世界に散らばったことで、幻字も各地の風土に合わせて変わっていった。
さらに神々も新たな幻字を生み出していた。
幻字の数と字形は民族ごとに変わっており、その差異は時代を経るごとに広がっていった。

アルハノンの台頭と、幻字の差異の増加に伴い、ベルトはこのままではユーマの一族も神も自分達も意思疎通が取れなくなると考えた。
言語を司る役目としては、それは避けたい面倒な事態である。

また、神や人間としても好きで言語の差異を広げているわけではなく、単に自分たちの風土に合わせて言語を変えているだけである。
そこでベルトは差異が広がって取り返しが付かなくなる前に共通言語を作ろうと考え、アンシャンテを使って神や人間に呼びかけた。

人間も神も互いに近隣の民族と交易を行っていたため、共通言語があれば楽になるだろうと考えた。
そこでml95'0781にアンシャンテを使ったベルト会談が行われ、共通言語が論じられた。

同じ文字が言語によって既に異なる読みを持っているが、これをひとつの読みに改めようとした。
しかしどの民族も自分たちの読みを採用してほしいと述べ、まったく意見がまとまらなかった。
暫定的に神の読みを正式として広めようという結論になり、会議は終わった。

ml95'0801の第二回ベルト会談では、第一回で決まった暫定案が少しも国民に広まらなかったことが報告された。
いくら王府が「このように喋れ」と言っても国民は従おうとはしないし、ほとんどの国民は無教養で王府の言っている意味が理解できなかった。
また、インテリ層は「なぜガルヴェーユから追放した神の言語を我々が?」というイデオロギーを持っており、従わなかった。
さらに交易者たちは日々の生活で精一杯で、今日金になる目の前の商売相手の言語に合わせることで食いつないだため、王府の案は幻想に過ぎないと否定した。

ベルトはこれを受け、人工言語を広めるのは不可能だということを体で理解した。
そこで目標を下方修正し、共通文字案を作ろうということにした。
当時は字の読みだけでなく、字形や意味や熟語までも国によって異なっていた。
そこで、幻字だけでもまとめられないかと考えた。

当時、字を用いたのは商人や王や役人といったインテリ層に限られた。
彼らは仕事で外国の文を読む機会も多く、文字の違いには辟易していた。
また、自分達が使っている文字すらむやみに増えてしまう状況で、それにも辟易していた。
そこで第二回ベルト会談では共通文字案について論じられた。

翌年の第三回ではまとめた文字案が報告され、400字が選ばれた。
以降、新語に関してはこれら400字を組み合わせることで表現し、その熟語は国際的なものとして認めるとした。
造語したものを王が承認し、それをアンシャンテで報告することで、国際的に認められるという仕組みだった。
同じ意味の熟語を同時に2カ国の人が行った場合、報告が早いほうを優先するとした。
こうしてml95'0802に、国際文字案ができた。

人工言語と異なり、国際文字案は数の少ないインテリ層に狙いを定めたことと、カオスだった文字の状況を整然とさせるという合理的な目標があったため受け入れられ、こちらは速やかに浸透した。