●架空の地図の作り方(図法選定とワークフロー)
アトラスの世界地図を作ることにした。
球体で3Dで作る案もあったが、棄却した。理由は4つ。
球体で3Dで作る案もあったが、棄却した。理由は4つ。
1:3Dを作るのに2Dの地図が必要
2:Flashを使うため、それに使うプログラム言語の習得が必要
3:Flashはjpgほど汎用性がなく、ポインタもないケータイで満足に動作するか不安
4:そもそも3D球体図は根本的に見づらい。その上日本からブラジルのような絶対に1画面で表示しきれない区間の距離を視認できない。
2:Flashを使うため、それに使うプログラム言語の習得が必要
3:Flashはjpgほど汎用性がなく、ポインタもないケータイで満足に動作するか不安
4:そもそも3D球体図は根本的に見づらい。その上日本からブラジルのような絶対に1画面で表示しきれない区間の距離を視認できない。
そこで3Dを棄却し、2Dにすることにした。
しかし物理的にいって2Dで四角い完全な地図は作れない。角度や距離や面積など、何らかが犠牲になる。
様々な図法の中からどれを選ぶべきだろうか。
しかし物理的にいって2Dで四角い完全な地図は作れない。角度や距離や面積など、何らかが犠牲になる。
様々な図法の中からどれを選ぶべきだろうか。
架空の世界の地図を作るに当たり、アルカは正距円筒図法を選んだ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%e6%ad%a3%e8%b7%9d%e5%86%86%e7%ad%92%e5%9b%b3%e6%b3%95
http://ja.wikipedia.org/wiki/%e6%ad%a3%e8%b7%9d%e5%86%86%e7%ad%92%e5%9b%b3%e6%b3%95
正距円筒図法は架空の世界の地図に用いる際に、非常に便利である。
正距円筒図法は角度や面積が犠牲になるため、航海には向かないし、国勢を示すのにも向かない。
従って一部の作者からは好かれないかもしれない。
正距円筒図法は標準緯線(ふつう赤道)からの縦の距離しか正しくない。
まるで異世界の地図として不適切に思える。
正距円筒図法は角度や面積が犠牲になるため、航海には向かないし、国勢を示すのにも向かない。
従って一部の作者からは好かれないかもしれない。
正距円筒図法は標準緯線(ふつう赤道)からの縦の距離しか正しくない。
まるで異世界の地図として不適切に思える。
ところがそうではないのだ。というのも、天文を考えてほしい。
異世界で作る文化は地図だけでない。宇宙も考え、天文も作る。
アルカの場合、天文のほうが先に作られた。異世界に地球と同じ全88天の星座があるはずがないため、星座をオリジナルで作ったからだ。
異世界で作る文化は地図だけでない。宇宙も考え、天文も作る。
アルカの場合、天文のほうが先に作られた。異世界に地球と同じ全88天の星座があるはずがないため、星座をオリジナルで作ったからだ。
オリジナルの星座を作る際、星図の基準点が必要になる。
その星でのある日付のある時刻にどの天体が南中(ここは南中でなく現れる時刻でも消える時刻でも何でも良いが)するかという基準点を決めねば、ほかが定まらない。
詳しくはhttp://www8.atwiki.jp/arbazard/pages/242.htmlを参照のこと。
アルカの場合リンク先の通りアルデバランが基準となる。以下に引用する。
その星でのある日付のある時刻にどの天体が南中(ここは南中でなく現れる時刻でも消える時刻でも何でも良いが)するかという基準点を決めねば、ほかが定まらない。
詳しくはhttp://www8.atwiki.jp/arbazard/pages/242.htmlを参照のこと。
アルカの場合リンク先の通りアルデバランが基準となる。以下に引用する。
というわけで、アトラスの本初子午線はアシェルフィを通ることに決まった。
1988/11/30、アトラスでいうメル0年リディアの月リディアの日(イムル1588年)の0時に、アルバザードのアシェルフィ(北緯46.0°、西経0°)に立って南を見たとき、60.8°の仰角で、アルデバランが南中している。
そしてアルデバランが星図の基準星となり、アルデバランを通る子午線が星図の境界線になる。
1988/11/30、アトラスでいうメル0年リディアの月リディアの日(イムル1588年)の0時に、アルバザードのアシェルフィ(北緯46.0°、西経0°)に立って南を見たとき、60.8°の仰角で、アルデバランが南中している。
そしてアルデバランが星図の基準星となり、アルデバランを通る子午線が星図の境界線になる。
なお、地球に投影すると、アシェルフィの経度が奇跡的に0°のズレで、緯度は赤緯46°になる。
従って、フランスのポワティエのやや南西がアシェルフィになる。
アルナはこの東だから、リモージュくらい。
従って、フランスのポワティエのやや南西がアシェルフィになる。
アルナはこの東だから、リモージュくらい。
というように、星図の基準点とその観測地が決まれば、当然その観測地の緯度と経度が決まる。
ここが正距円筒図法を推す理由だ。
正距円筒図法において赤道からの縦の距離が正確なのは実は架空の世界にとってどうでもいい。
ポイントは、この図がGPSに使われているように、経緯が示しやすいことだ。
アルカでいうなら、この図が最もアシェルフィの位置を定めやすい。
ここが正距円筒図法を推す理由だ。
正距円筒図法において赤道からの縦の距離が正確なのは実は架空の世界にとってどうでもいい。
ポイントは、この図がGPSに使われているように、経緯が示しやすいことだ。
アルカでいうなら、この図が最もアシェルフィの位置を定めやすい。
ほかの国の首都なり街なりの位置を決める際にもとても便利である。
首都の位置が決まっていれば、後に天文学と組み合わせたときに作業が楽になる。
アシェルフィ以外の地点から観測した場合などでも、すぐに正確な経緯で各首都を地図上に配置できる。
2点間の位置さえ分かれば距離は別途計算できる。
高緯度ほど面積が広がることに注意しつつ、最終的な面積を定める。
首都の位置が決まっていれば、後に天文学と組み合わせたときに作業が楽になる。
アシェルフィ以外の地点から観測した場合などでも、すぐに正確な経緯で各首都を地図上に配置できる。
2点間の位置さえ分かれば距離は別途計算できる。
高緯度ほど面積が広がることに注意しつつ、最終的な面積を定める。
しかも嬉しいことに、一般的な世界地図に用いられるミラー図法に比べ、作図が非常に楽である。
方眼用紙のようにどのマスも等面積で、緯線と経線も直角に交わり、地図全体も丸くなく四角形で作図できるためである。
ミラー図法だとかなり面倒な計算をして作図をしなければならない。
緯度を 4/5 倍にしてからメルカトル図法で投影し、縦方向に 5/4 倍する必要があるが、非常に面倒である。
このような複雑な地図は我々のような素人には書けまい。
方眼用紙のようにどのマスも等面積で、緯線と経線も直角に交わり、地図全体も丸くなく四角形で作図できるためである。
ミラー図法だとかなり面倒な計算をして作図をしなければならない。
緯度を 4/5 倍にしてからメルカトル図法で投影し、縦方向に 5/4 倍する必要があるが、非常に面倒である。
このような複雑な地図は我々のような素人には書けまい。
さて、ワークフローは以下の通り。
1:イラレで大陸と国境線をベジエ曲線で引く
2:フォトショに読み込み、高さレイヤー(低地は緑で高地は茶色など)、海レイヤー(深さ付き)、地名レイヤーなどを重ねていく
3:レイヤーをグループごとにまとめ、レイヤーの表示ボタンひとつで「等高線地図」「高さ地図」「白地図」「写真風地図」など変更できるようにする
4:各種地図をjpgなりにしてサイトにアップ
2:フォトショに読み込み、高さレイヤー(低地は緑で高地は茶色など)、海レイヤー(深さ付き)、地名レイヤーなどを重ねていく
3:レイヤーをグループごとにまとめ、レイヤーの表示ボタンひとつで「等高線地図」「高さ地図」「白地図」「写真風地図」など変更できるようにする
4:各種地図をjpgなりにしてサイトにアップ
なお、1はフォトショのペンツールでもよい。
フォトショは作成する画像のピクセル数を指定できるが、イラレはピクセル数や解像度ではなくサイズを指定する。
セレンはイラレがよく分からず、データをやり取りしているうちにサイズが変わってしまうなどの不具合が起こったため、フォトショのペンツールで作ることにした。
フォトショは作成する画像のピクセル数を指定できるが、イラレはピクセル数や解像度ではなくサイズを指定する。
セレンはイラレがよく分からず、データをやり取りしているうちにサイズが変わってしまうなどの不具合が起こったため、フォトショのペンツールで作ることにした。
1に至る前に紙に大まかな世界地図を描いておくと良いだろう。
まったく何もない状態でイラレを開けても中々作業しづらいのではないか。
紙地図をスキャンして背景レイヤーにして、その上にベジエ曲線を描いていくほうがやりやすい気がする。
まったく何もない状態でイラレを開けても中々作業しづらいのではないか。
紙地図をスキャンして背景レイヤーにして、その上にベジエ曲線を描いていくほうがやりやすい気がする。
そして、この紙地図を作る際は大陸から描きはじめ、徐々に細かい島などを描くのがいいと思われる。
最終的に国境線や地名、首都の位置などを入れる。山や川はこの時点ではいらないと思う。2の段階で作るべきか。
このときから正距円筒図法で描いておけば、正確かつ容易に天体の観測点の位置を記入できる。
最終的に国境線や地名、首都の位置などを入れる。山や川はこの時点ではいらないと思う。2の段階で作るべきか。
このときから正距円筒図法で描いておけば、正確かつ容易に天体の観測点の位置を記入できる。
今現在のアトラスの紙地図はなんともいえない図法の地図なので、これを正距円筒図法に直す必要があるだろう。