一般に、オノマトペには擬音語、擬声語、擬態語、擬情語がある。
擬声語を擬音語に、擬情語を擬態語に含めることもある。

擬音語がない言語はない。現実に鳴っている音なので、何かしら表す必要性があるからである。
一方、擬態語のない言語はある。フランス語には「ジグザグ」などを除いて、擬態語がない。

擬態語は音という感性で物事の状態や性質を表現する方法である。元々音のないところに音を当てはめるものなので、言語によっては擬態語がない。
擬態語がなくても表現に困ることはない。「喉がカラカラだ」という表現がない場合、「喉が渇いた」で補える。

そこで、人工言語として優先的に作るべきは、擬音語である。
擬態語は二の次でいい。

アルカには擬音語がある。擬音語は演繹音という方法で規則的に作る。
感性を論理的に演繹し、アシェットのどのメンバーでも一様に表現しようというコンセプトである。

一方、擬声語は非演繹的である。つまり、動物ごとに決まっている。
これは動物の声は頻度が高く馴染み深いものだというのが原因である。
また、動物は命があるので、動物の声は単なる音と区別されていると言ってもよい。

さらに作者として言わせてもらうと、身近な動物の数は限りがあるので、擬声語を作るのが難しくない。
が、擬音語はそれこそ無限にあるので、いちいち作っていられない。それも理由である。

擬態語と擬情語はない。音のないものを音のように表すという感覚はアルカにない。
つまり、「ぬめぬめ」とか「どきどき」と言ったものは、ない。
擬態語にあたるものは形容詞で表したり、演繹音を擬態語に応用するくらいである。
ただ、「どきどき」は心臓の音という意味では音を持つので、「どきどき」の擬音語を擬情語として使うことはできる。